他社の買い手も受け付けますか?
- 他社からの紹介・内見を受け付ける方法と、断る場合の説明
- REINS登録・証明書交付と活動報告の予定
- 申込みや紹介停止の登録を変更するときの報告・確認方法
- 広告範囲、プライバシーの希望、他社広告転載の扱い
- 査定価格の根拠、契約の更新・終了・変更の条件
不動産を売る方へ。値下げを決める前に。
売主には見えにくい、
不動産仲介の「囲い込み」。
他の会社が連れてきた購入希望者に、事実と違う理由で紹介を断る。そんな囲い込みが、売却の機会を狭めることがあります。仕組みと、売主ができる確認・対策を整理します。
公式資料確認:2026年10月|一般的な仕組みと対策を解説します。
01 / 売主の見えないところで
ここで扱う囲い込みは、仲介会社が自社で買主も見つけることを優先し、他社との情報共有や買主紹介を不適切に妨げる行為です。実際には紹介できるのに「もう申込みがある」「紹介できない」などと説明し、他社の購入希望者を遠ざける場合があります。
広告掲載、REINSへの登録、他社からの紹介への対応は、それぞれ確認することが大切です。他社による広告転載の可否と、他社が連れてくる買主の紹介受付も、分けて質問しましょう。
売却機会が狭まれば、売却期間や価格交渉に影響する可能性があります。ただし、売れない理由は価格・物件条件・市場・時期などさまざまです。「売れない」「値下げを勧められた」という事実だけで囲い込みとは判断できません。
参考:国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」/宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(2026年4月1日施行版)。販売への影響と確認項目は、制度を踏まえた編集上の説明です。
02 / 利益の構造を知る
同じ不動産会社が売主と買主の双方を仲介する取引を「両手仲介」と呼びます。双方から仲介の委託を受け、報酬を受ける構造があります。
問題になるのは、その形を目指して他社の紹介を妨げたり、事実と違う取引状況を登録したりすることです。売主への報告と販売活動が適切に行われたか、具体的な行為を確認します。
2025年1月1日から、専任・専属専任媒介でREINSに登録する項目に「取引の申込みの受付に関する状況」が加わりました。登録内容が事実と異なる場合は、宅建業法65条1項の指示処分の対象になります。
「囲い込み」という呼び名だけで一律に刑事罰や免許取消が決まるわけではありません。未登録・虚偽登録・紹介対応など、具体的な行為と契約内容に沿って確認します。
根拠:国土交通省「レインズの機能強化について」(2024年12月24日)/現行の解釈・運用指針、第34条の2関係/宅建業者が受ける報酬の額の告示。
03 / 売主が自分で確かめる
REINS(レインズ)は、不動産会社間で物件情報を共有する仕組みです。専任・専属専任媒介の売買物件では、売主が登録内容や取引状況を確認できる画面があります。
不動産会社から交付される登録証明書を保管します。記載の二次元コード・URL・確認用IDやパスワード等を使い、売主専用画面へアクセスします。ログイン情報を不特定多数に公開しないでください。
価格・面積などの概要、登録されている図面、取引状況と補足を確認します。担当者の説明や活動報告と、内容が合っているかを見ます。
申込みの受領日と条件、紹介停止の理由・期間、自分の意思表示を確認した経緯を質問します。画面の確認日時と返答を残しましょう。
| 取引状況 | 意味 | 売主が確認すること |
|---|---|---|
| 公開中 | 他の不動産会社からの問い合わせを受け付けている状態。 | 登録内容と販売方針。他社からの問い合わせ・内見への対応も活動報告で確認。 |
| 書面による購入申込みあり | 書面で購入申込みを受けている状態。 | 受領日、申込みの条件、売主への報告内容。必要以上の個人情報を集めないようにします。 |
| 売主都合で一時紹介停止中 | 売主の事情で、一時的に紹介できない状態。 | 具体的理由、停止期間、自分の意向や了解を確認した日と経緯。 |
東日本REINSは、状況変更から画面への反映に、システム等の都合で2日程度かかる場合があると案内しています。一度の画面の違いだけで断定せず、変更日・理由・更新状況を確かめてください。
売主専用画面は重要な確認手段です。ただし、個々の問い合わせ全件への対応まで、その画面だけでわかるわけではありません。活動報告・担当者の説明・確認できる事実と合わせて見ます。
一般媒介や賃貸物件は、この売主専用画面の対象ではありません。東日本REINSでは、一般媒介も機構事務局へ問い合わせ、本人確認のうえ登録状況等を回答する方法を案内しています。地域・登録先に応じた指定流通機構の案内を確認してください。
根拠:東日本REINS「売却依頼主様向け説明」/売却依頼主確認画面案内書/よくあるご質問。画面の仕様・反映目安は同機構の案内です。
04 / 契約の種類で確認方法が変わる
| 契約の種類 | REINS登録 | 活動状況の定期報告 |
|---|---|---|
| 専任媒介 | 契約締結日の翌日から7日以内。休業日等の除外を確認。 | 2週間に1回以上。 |
| 専属専任媒介 | 契約締結日の翌日から5日以内。休業日等の除外を確認。 | 1週間に1回以上。 |
| 一般媒介 | 法律上の登録義務はありません。登録を取り決めることは可能です。 | 法律上の定期報告義務はありません。内容・頻度を契約で相談します。 |
媒介契約を結んだ不動産会社は、購入等の申込みがあったとき、遅滞なく依頼者へ報告する義務があります。これは一般媒介も対象です。専任・専属専任の法定登録では、登録証明書も遅滞なく売主へ引き渡す必要があります。
登録期限の計算では、不動産会社の休業日数は含めません。東日本REINSはシステム休止日も除く案内をしています。契約の種類、締結日、会社の休業日、実際の登録日を確認しましょう。
05 / 契約前・売却中の予防
説明の具体性、登録や報告の透明性、質問への返答を見ることが大切です。自分が希望する内見制限や、正当な理由による停止も文書で共有し、不適切な紹介妨害と混同しないようにします。
上記は法令・公式案内を踏まえた実務上の質問例です。すべての項目が一律の法定報告項目という意味ではありません。購入希望者の個人情報は、必要に応じて伏せた形で説明を求めます。
06 / 不安があるときの対応
媒介契約書、登録証明書、画面、活動報告、メールを揃えます。他社から紹介を断られたと聞いた場合は、いつ・誰から・どのような返答だったか、確認できる範囲で残します。聞いた話と自分で確かめた事実を分けます。
「この日の紹介不可という返答は、何が理由ですか」「売主都合の停止は、どの意思表示を根拠にしましたか」と質問します。説明と、必要な訂正・今後の対応を文書に残します。
説明が整理できなければ会社の責任者へ。確認したい事実、登録訂正の要否、他社紹介の受付、次回の報告方法を伝え、回答時期を相談します。
登録や確認画面は指定流通機構の案内窓口、宅建業法に関わる対応は免許行政庁、契約トラブルの整理は消費生活窓口へ。解除・損害賠償等の争いは法律専門家への相談も検討します。
契約期間、終了・解除の通知方法、費用、すでに紹介された相手との取引の扱いを確認します。専任等の契約中に独断で依頼を重ねたり、「変更は必ず無料」と考えたりしないようにします。
売却を依頼している物件について、下記の点を確認させてください。
1. 現在のREINS取引状況と補足、直近の変更日・変更理由
2. 購入申込みがある場合、その受領日・条件と私への報告内容
3. 売主都合の紹介停止の場合、具体的理由・期間と私の意思表示を確認した経緯
4. 他社からの紹介・内見・申込み依頼の受付状況、断った場合の日時と理由
5. 今後の販売方針、次回報告の時期、訂正が必要な場合の対応
私が確認した状況は【日時/画面・報告書の記載/受けた説明】です。必要に応じて購入希望者の個人情報は伏せてご説明ください。文書での回答方法と回答時期をご相談できればと思います。
物件と確認日を追記してお使いください。
不動産会社の免許番号を調べ、該当する行政庁へ。行政相談と、返金・損害賠償等の民事手続きは対応範囲が異なります。
東京都の相談案内例 ↗物件登録や売主画面の利用、媒介契約制度の案内を確認します。地域の機構に応じた窓口を利用してください。
東日本REINSの相談案内 ↗身近な消費生活センター等を案内します。相談は無料ですが、窓口接続後の通話料はかかります。
消費者庁の公式案内 ↗これらの手順は編集上の実務提案です。事実確認と説明の記録を進め、未確認の会社名や購入希望者の情報を不特定多数に公表することは避けましょう。
07 / 家族と共有する確認メモ
相続した実家や、高齢の家族の不動産を売却するときも、契約と販売活動を一緒に確認しましょう。値下げ・更新・買い取りへの切替は、説明と条件を整理して判断します。
確認済み 0 / 8 項目
チェックはこのページを閉じると保存されません。REINSのID・パスワード、物件情報を入力するフォームはありません。
08 / よくある質問
それだけでは判断できません。価格・物件条件・市場・時期なども影響します。登録内容、紹介状況、活動報告を照合し、具体的な点を質問してください。
両手仲介が一律に禁止されたという説明は正しくありません。問題は不適切な紹介妨害や事実と違う登録などの具体的行為です。双方を同じ会社が仲介した結果だけで、不正とは決めつけられません。
登録状態を確認する大切な手段ですが、他社からの全問い合わせへの対応まで示す画面ではありません。活動報告と説明を合わせて確認します。
確認日時を残し、停止の理由・期間・あなたの意思表示を確認した経緯を尋ねてください。誤りなら訂正を求め、説明が整理できなければ責任者や相談窓口へ進みます。
東日本REINSの売主用画面は専任・専属専任の売買物件が対象です。一般媒介も、機構事務局へ問い合わせ、本人確認のうえ登録状況等を回答する方法が案内されています。
契約期間中の重複依頼や中途解約には制約・費用が生じる場合があります。実際の媒介契約書と終了・解除の条件を確認し、不明点は相談窓口や専門家に確認してください。成立した売買契約の解除とは別の話です。
制度が強化されたことと、個別の販売活動が適切であることは別です。登録内容、報告、他社への対応を引き続き確認することが大切です。
実家や相続した不動産の売却を考える方へ
終活専門不動産への住まい・売却のご相談は、公式窓口からお寄せください。契約の種類、販売方針、確認しておきたい資料を整理し、家族とも共有しながら進めましょう。
個別の囲い込みの認定や、解除・損害賠償等の法的判断は、事実と契約内容に応じて行政窓口・法律専門家等に確認してください。
2026年10月時点で確認した一次資料です。法定の義務と、売主向けの実務提案を分けて解説しています。地域の機構・相談窓口、実際の契約条件も確認してください。