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DATA × つながり × 住まいの終活

孤独死を、数字で読み解く。

性別、年齢、地域、家族構成。そして、なぜ起こるのか。公的データを手がかりに、見えている現実と、数字だけではわからない背景を掘り下げます。

全国死亡関連データは2025年通年の警察取扱データと内閣府の推計を使用。集計の範囲と分母を分けて紹介します。

情報確認日:2026年10月11日

日常の暮らしが続く住宅街に、集合住宅と戸建ての外観を描いたAI生成の写真風イメージ。
住まいと暮らしを考えるためのAI生成イメージです。実在の死亡現場、取材地域、特定の物件を示す写真ではありません。

数字の意味を知る

背景を考える

住まいを備える

01 / まず押さえる数字

同じ「孤独死」の話でも、数字の意味が違う。

2026年10月11日に確認した、全国の最新年次公表値は2025年通年の警察取扱データです。2026年上半期の全国資料は、警察庁の公式一覧で掲載を確認できませんでした。対象年と公表年を分けて読むことが大切です。

集計最新の数字何を数えたものか
警察取扱の単身自宅死76,941体2025年中に警察が扱った死体のうち、自宅で死亡した一人暮らしの者
内閣府の孤立死推計22,222人上のデータから、死後8日以上を目安に推計した概数
内閣府の参考値32,678人死後4日以上を目安にした参考の概数

資料は2026年4月14日公表です。76,941体を「全国の孤独死の全数」と紹介すると、集計の範囲を取り違えます。このLPでは、性別・年齢は主に22,222人の推計、地域・日数は76,941体の警察データとして表示します。

出典:警察庁・統計一覧、警察庁・公表資料、内閣府・2025年推計

02 / 数える前に、言葉を整理

一人で亡くなることと、社会的な孤立は同じではない。

「孤独」は本人の主観的な感情、「孤立」は社会とのつながりや助けの乏しさに関わる概念です。国のワーキンググループは、死後の実態を統計で捉える際に「孤立死」から検討しました。このLPの表題は広く知られる「孤独死」とし、公表データは正式な集計名で紹介します。

2つの集団を、分けて読む
  1. 広い集団|76,941体

    2025年中の警察取扱死体のうち、自宅で死亡した一人暮らしの者。早く把握されたケースも含み、全体を孤立死とは呼べません。

  2. 目安による推計|22,222人

    上の集団のうち、死後8日以上の経過を目安にした内閣府の孤立死推計。本人の生前の孤立を直接確認した全数ではありません。

8日以上は概数を推計する目安です。8日未満なら孤立していない、8日以上なら個別に必ず孤立死、という判定基準ではありません。

出典:内閣府・2025年推計と推計方法の参考資料

生前の孤立や看取りの有無を、死亡後に全国一律に直接確認することは難しいため、経過日数を手がかりに推計しています。発見が遅れたことは、本人が孤独を感じていた証拠ではありません。

推計には限界があります。警察を経由せず医師が死亡診断書を発行するケースは含まれず、犯罪性のある死も警察データには含まれます。自殺も除外しない集計です。同居世帯の事例まで網羅していません。全国全数を正確に数え切った統計として受け取らないようにしましょう。

参考:内閣府・WG取りまとめ

03 / 構成割合と発生率を区別

推計の約8割が男性。でも「理由」までは数字にない。

死後8日以上を目安にした22,222人の推計では、男性17,620人、女性4,598人、性別不詳4人です。男性の構成割合は79.3%。同じ推計の65歳以上は15,911人、71.6%を占めます。

性別と65歳以上の構成|孤立死推計の22,222人

母数:2025年・死後8日以上を目安とする孤立死推計(不詳を含む)(22,222人)

性別の構成

  • 男性

    79.3%

    17,620人

  • 女性

    20.7%

    4,598人

  • 性別不詳

    0.02%

    4人

65歳以上・未満の構成

  • 65歳以上

    71.6%

    15,911人

  • 65歳未満

    27.8%

    6,178人

  • 年齢不詳

    0.6%

    133人

性別不詳4人・年齢不詳133人を各分母に含みます。割合は本LPで計算・四捨五入。構成割合であり、男女別・年齢別の人口に対する発生率ではありません。 丸めにより割合の合計が100%にならない場合があります。

出典:内閣府・令和7年孤立死者数の推計(2026年4月14日公表)

これは、推計された死亡者の中での構成割合です。「男性のほうが人口当たり何倍亡くなりやすい」という発生率ではありません。比較には、男女別の単身人口、年齢構成、健康や生活状況、把握のされ方などの検討が必要です。

また、警察庁の今回の公表2表には、76,941体全体の男女内訳はありません。22,222人の男性割合を、そのまま76,941体に当てはめることはできません。

男性が多い理由を、性格や努力不足で説明することも避けます。死亡者の生前の交流や支援利用を全国で追った因果分析ではないためです。

出典:内閣府・2025年推計

04 / 年齢階級で見る

75〜79歳が最多。65歳未満も6,178人。

この推計を原表の年齢階級で見ると、75〜79歳は4,329人で最多です。一方、65歳未満は6,178人、全体の27.8%。年齢不詳133人も分母に含みます。働く世代にも関わる問題として考える必要があります。

年齢階級で見る|孤立死推計の22,222人

母数:2025年・死後8日以上を目安とする孤立死推計(22,222人)

横棒の目盛:0〜5,000人

  • 0~14歳0人
  • 15~19歳8人
  • 20~24歳33人
  • 25~29歳70人
  • 30~34歳87人
  • 35~39歳124人
  • 40~44歳248人
  • 45~49歳459人
  • 50~54歳1,063人
  • 55~59歳1,678人
  • 60~64歳2,408人
  • 65~69歳3,173人
  • 70~74歳4,047人
  • 75~79歳4,329人
  • 80~84歳2,532人
  • 85歳以上1,830人
  • 不詳133人

年齢不詳も含む原表の17区分です。0〜14歳・85歳以上は5歳区分と幅が異なります。人口を調整した年齢別のリスクではありません。

出典:内閣府・令和7年孤立死者数の推計

年齢を比べるときにも分母が大切です。棒が大きいことは、その年齢人口に対して最もリスクが高いことを意味しません。85歳以上は上限のない区分で、0〜14歳も5歳幅ではありません。

なお、広い警察データ76,941体では、65歳以上は58,919体、76.6%です。推計22,222人の71.6%とは集団が違います。割合の違いを、そのまま年齢別の死亡リスクの違いと解釈しないでください。

出典:内閣府・2025年推計、警察庁・年齢階層別

05 / 件数が多い地域の読み方

東京都が最多。件数の順位は、危険度の順位ではない。

地域の公表表は、警察取扱の単身自宅死76,941体の内訳です。死後8日以上の孤立死推計の地域別表ではありません。件数が多いのは東京都10,678体、大阪府6,258体、神奈川県5,538体などです。

都道府県で見る|警察取扱の単身自宅死76,941体

母数:2025年中の警察取扱死体のうち、自宅で死亡した一人暮らしの者(76,941体)

件数が多い5都府県(危険度の順位ではありません)

横棒の目盛:0〜12,000体

  • 東京都10,678体
  • 大阪府6,258体
  • 神奈川県5,538体
  • 愛知県4,448体
  • 埼玉県4,445体
47都道府県の件数表を開く
都道府県単身自宅死の取扱数(体)
北海道3,669体
青森県693体
岩手県827体
宮城県1,335体
秋田県576体
山形県432体
福島県1,091体
東京都10,678体
茨城県1,662体
栃木県1,075体
群馬県1,203体
埼玉県4,445体
千葉県4,038体
神奈川県5,538体
新潟県1,167体
山梨県448体
長野県969体
静岡県1,640体
富山県427体
石川県490体
福井県335体
岐阜県897体
愛知県4,448体
三重県957体
滋賀県719体
京都府1,607体
大阪府6,258体
兵庫県3,416体
奈良県737体
和歌山県591体
鳥取県263体
島根県365体
岡山県1,004体
広島県1,671体
山口県1,095体
徳島県422体
香川県568体
愛媛県773体
高知県492体
福岡県2,662体
佐賀県379体
長崎県778体
熊本県867体
大分県608体
宮崎県655体
鹿児島県1,015体
沖縄県956体

性別・年齢の推計図とは集団が違います。8日以上の孤立死推計の都道府県内訳ではありません。人口・単身世帯数・年齢構成を調整した率ではなく、件数比較です。東京都は原表の「警視庁」を表示し直しています。

出典:警察庁・都道府県別(令和7年)

人口の多い地域、単身世帯の多い地域、高齢者の多い地域では、件数もその影響を受けます。人口や単身世帯数、年齢構成をそろえず、「最も危険な県」「地方なら安全」と結論を出すことはできません。

公表表は都道府県単位です。都市部・郊外・過疎地域を分けた最新全国の孤立死率や、同じ県内の市区町村ごとの生活背景までは示していません。住まいの備えは、順位よりも、本人が利用できる医療・買い物・交通・相談先と、連絡できる相手から考えます。

出典:警察庁・都道府県別

06 / 発見の遅れに注目する

31日以上を経たケースは、7,148体。

広い警察データ76,941体のうち、0〜1日で把握されたものは28,398体。31日以上の各区分を合計すると7,148体、全体の9.3%です。これは本LPが原表を合算した値です。

死亡から把握までの日数|警察取扱の単身自宅死76,941体

母数:2025年中の警察取扱死体のうち、自宅で死亡した一人暮らしの者(76,941体)

横棒の目盛:0〜30,000体

  • 0~1日28,398体
  • 2~3日15,865体
  • 4~7日10,456体
  • 8~14日7,570体
  • 15~30日7,504体
  • 31~90日5,195体
  • 91~180日1,273体
  • 181~365日472体
  • 366日以上208体

経過日数は、医師が推定した死亡日時から警察が認知した日までです。2025年中の取扱データであり、全員が2025年中に死亡したという意味ではありません。日数だけで生前の人間関係や死因はわかりません。

出典:警察庁・年齢階層別/経過日数別(令和7年)

8日以上の6区分を足すと22,222、4〜7日も足すと32,678になり、内閣府の推計・参考値につながります。日数の図は、性別・年齢の推計より広い集団を見ています。

正式な経過日数は、医師が推定した死亡日時から警察が認知した日までです。救命できたかどうかや、病気の種類、親族が連絡しなかった理由は、この表からわかりません。早く把握されたケースにも、生前の孤立があった可能性はあります。

住まいの備えとして考えたいのは、連絡が途絶えたときに「いつもと違う」と気づける接点と、気づいた後に確かめられる段取りです。

出典:警察庁・経過日数別、内閣府・WG取りまとめ

07 / 家族がいるか、誰と住むか

「一人暮らし」「未婚」「親族がいない」は、別の話。

一人暮らしの人にも、別居の配偶者、子ども、親族がいる場合があります。親族がいなくても、友人、近隣、医療・福祉の支援者とのつながりは持てます。反対に、同居する家族がいても孤独を感じることがあります。

今回の最新死亡関連の公表表には、未婚・離婚・死別別、親族の有無別、家族との交流頻度別の全国内訳は示されていません。一般人口の婚姻や世帯の割合を、死亡者の家族構成として使うことはできません。

暮らしの背景を知る、別の調査

背景資料数字何を示すものか
2025年国勢調査・単独世帯23,689,024世帯、一般世帯の41.4%2025年10月1日現在の暮らし方。不詳補完値
同・65歳以上の単独世帯8,152,593世帯高齢者の一人暮らしの世帯数。不詳補完値
2025年孤独・孤立全国調査・同居人あり3.4%「孤独感がしばしば・常にある」と回答した割合
同・同居人なし9.8%同じ質問への回答割合

上の数字は、孤立死した人の割合ではありません。国勢調査は世帯の構成、全国調査は存命者の孤独感を捉えています。死亡者数との分母が違います。

現在の孤立死推計は、一人暮らしの自宅死亡を基礎にしています。WGでは同居世帯での事例も検討しましたが、全国統計がないため推計対象にしていません。「家族がいるから心配はない」と単純化せず、実際に連絡・相談できる関係を確かめたいところです。

出典:2025年国勢調査・結果の概要、2025年孤独・孤立全国調査、WG取りまとめ

08 / 自己責任だけにしない

生活の変化と、支援につながりにくい状況が重なる。

高齢者と中年の住民4人が、地域の小さなテーブルを囲んで会話する様子を描いたAI生成イラスト。
日々の接点を考えるための説明イメージ。AI生成イラストであり、実在の相談者や支援活動、その効果を示すものではありません。

全国死亡統計から、原因を一つに決めることはできません。背景を考える際は、存命者への調査と、地域限定の研究、政策上の考え方を手がかりにします。

2025年の孤独・孤立全国調査では、回答者が現在の孤独感に影響したと思う出来事に、退職等、別離・死別、心身の不調、生活困窮などが挙げられています。健康状態や暮らし向きとの関連も示されますが、自己申告・横断調査であり、孤立死の原因分析ではありません。

考える背景暮らしの中で確かめたいこと
仕事・収入の変化職場以外の接点、家計や家賃の相談先があるか
死別・別離・転居日課や連絡する相手が変わったとき、支えを補えるか
健康・移動の難しさ通院、食事、買い物、外出の手助けが必要になっていないか
支援の入口のわかりにくさ相談先を知っているか、利用方法や費用を確かめられるか

表の確認項目は、本LPの実務的な整理です。これらの背景が重なって接点や相談が減り、異変が伝わりにくくなる可能性を考えます。全国で証明された単一の因果経路を示すものではありません。

死亡の研究からも、見える範囲は限られます。

東京23区の2015年の単身自宅死3,972件を分析した研究は、就業状態と発生率・死後経過期間の関連を報告しました。自殺・事故等を除く地域限定の対象で、最新全国統計とは定義が異なります。非就業にも病気や年齢など様々な事情があり、「働いていないから亡くなった」「男性が多い原因の何割を説明する」とは言えません。

国の重点計画も、孤独・孤立を個人の自助努力だけに委ねず、本人の意思や状況を尊重して社会全体で対応する方向を示しています。

出典・参考:2025年全国調査、東京の就業状態に関する原著研究、孤独・孤立対策重点計画(2026年7月改定)

09 / 空白を、憶測で埋めない

数字の多さから、死因や人間関係を決めつけない。

今回の全国公表表から見える範囲と、見えない範囲を整理します。

知りたいこと公表表からの確認範囲
男性が多いのはなぜか性別の構成はわかるが、背景要因の因果寄与までは不明
未婚・死別・離婚の人に多いか死亡者の全国内訳が公表表にない
家族が連絡しなかったのか親族の有無・交流頻度・連絡の事情は不明
持ち家か賃貸か、どんな建物か今回の全国表には所有・賃貸や建物別の内訳がない
どの病気や出来事で亡くなったか今回の年齢・日数・地域表では死因別内訳は不明
発見が早ければ助かったか救命可能性や支援の効果を判定する表ではない

「全国表にはない」は、あらゆる自治体や研究にデータが存在しないという意味ではありません。地域限定の資料や民間の保険・清掃等の集計には、対象が異なるものがあります。比較するときは、対象、年、定義、調査方法、分母を確認しましょう。

わからないことを明記することも、対策を考えるための情報です。本人や家族、地域への非難につながる推測で、統計の空白を埋めないようにします。

参考:警察庁・年齢と経過日数、警察庁・地域、内閣府・推計方法

10 / 気づく仕組みと動く人

見守り機器を置くだけでは、対応の段取りは決まらない。

電話や対面の接点、機器等による確認は、本人の希望と生活に合わせて考えます。大切なのは、異変を知らせる方法に加え、知らせを受けて誰がどう確認するかを相談することです。

見守りを、実際の対応へつなぐ4段階
  1. 連絡の方法を決める

    本人の希望、方法や頻度、費用、共有する情報の範囲を相談する。

  2. 異変を受け取る

    応答がない、通知が届くとき、誰が受け取り、代替担当は誰かを確認。

  3. 確かめて動く

    再連絡・訪問・緊急対応の段取りと、本人合意のもと入室方法を相談。

  4. 支援へつなぐ

    生活や健康の困りごとを医療・福祉へつなぎ、対応結果と備えを見直す。

説明のための実務的な整理であり、全国一律の制度要件ではありません。見守りや転居による死亡予防・救命を保証する図ではありません。

出典:居住サポート住宅の認定申請解説書を参考に、本LPが実務向けに整理

居住サポート住宅の制度では、安否確認、訪問等による生活状況の確認、福祉サービスへの接続を組み合わせます。認定の解説書は、機器で異常を検知した後の対応結果を把握できる体制も説明しています。ただし、すべての賃貸住宅に同じサービスがあるわけではありません。

本人に必要性を説明し、同意と個人情報への配慮を確保します。連絡頻度、通知先、夜間・休日や不在時の代替担当、訪問や入室の条件、費用を確かめることは、本LPの実務的な相談案です。サービスの対応範囲と、実際に動ける人を確認してください。

参考:居住サポート住宅・認定申請解説書、国土交通省・単身入居者受入れガイド

11 / 今の暮らしを支える

家をどうするかより先に、連絡と生活の支えを考える。

空白の連絡ノート、画面に情報のないスマートフォン、眼鏡とペンを机に置き、連絡の備えを考える手元を描いたAI生成の写真風イメージ。
連絡先と対応の段取りを、必要な相手と共有する。AI生成イメージであり、実際の個人情報や契約書は写していません。

住まいの備えでは、通院や買い物へ行けるか、管理や家賃の負担が重くないか、助けを頼める相手がいるかを確認します。今の住まいで支援を足す、負担を減らす、住み替えるなどを、本人の希望と費用から比較できます。売却や転居だけを、唯一の解決策にはしません。

身近な場面を具体化する

次は考え方を説明する架空の例です。実在の相談者や改善実績ではありません。

一人暮らしのAさんには別居の娘がいます。ただし娘は遠方で、毎回訪問することはできません。そこで、了承を得た連絡担当と近くで確認できる担当を分け、連絡がない時の順番、本人合意のもと入室方法、費用を話し合います。家族の有無だけで、実際の対応が決まるわけではないことを示す例です。

困りごと相談先の入口
どの支援が合うかわからない内閣府「あなたはひとりじゃない」
高齢者の生活・介護の相談地域包括支援センター等
家計、就労、家賃、住む場所の不安地域の自立相談支援機関
入居・入居後の支援自治体の住宅・福祉窓口、居住支援法人

死後の連絡、賃貸契約の終了、残置物等への対応は別の備えです。緊急連絡先がいるだけで、その人や家主が自由に契約を終了したり荷物を処分したりできるとは限りません。関係者の権限と必要な契約は、専門家に確認しましょう。

参考:単身入居者受入れガイド、国土交通省・残置物の処理等のモデル契約

12 / 数字を、暮らしの備えへ

一人暮らしを否定せず、つながる方法を持つ。

すべてを一度に整える必要はありません。本人が望む暮らしを聴きながら、次の問いから始められます。

  1. 連絡を確かめる相手はいますか。家族以外の友人、近隣、支援者も含めて考える。
  2. 応答がない時、誰が動きますか。連絡の順番と、代替担当を相談する。
  3. 入室や費用の条件を共有していますか。必要な人と安全に共有し、鍵や暗証番号を公開しない。
  4. 生活の変化を相談できていますか。食事、通院、家計、管理の負担を早めに相談する。
  5. 本人の希望に合っていますか。望む距離感、個人情報の扱い、費用と続けやすさを確認する。

これらは本LPの実務的な問いで、死亡リスクの診断票や予防効果を保証するチェックリストではありません。

統計は、誰かを決めつけるためでなく、必要な支えを考える手がかりです。一人で暮らす選択を尊重しながら、連絡が届き、困ったときに相談できる住まいと関係を備えましょう。

ご相談の前に

孤独死のデータと備え、よくある疑問

集計の違いと、住まいの備えを整理します。

日本の孤独死は、年間76,941人なのですか?

76,941は2025年中の警察取扱死体のうち、自宅で死亡した一人暮らしの者の数(単位は体)です。全体を孤立死の全国全数とはいえません。内閣府の死後8日以上を目安にした孤立死推計は22,222人です。

8日未満で見つかれば、孤立死ではないのですか?

8日以上は概数の推計の目安で、個別の死亡を日数だけで判定する定義ではありません。8日未満で把握されても生前の孤立がある場合、日数が長くても孤立していなかった場合が考えられます。

男性は女性の何倍も危険なのですか?

79.3%は死後8日以上の推計内での男性の構成割合です。男女別の単身人口や年齢構成で調整した発生率ではないため、個人の危険性が何倍かという数字に置き換えられません。

高齢者だけの問題ですか?

死後8日以上の推計22,222人のうち、65歳未満も6,178人、27.8%です。高齢者に限定した推計ではなく、働く世代にも関わる備えとして考えます。

東京都が、最も危険な地域ということですか?

東京都10,678体は警察取扱の単身自宅死の件数です。人口や単身世帯数、年齢構成を調整した率ではなく、8日以上の孤立死推計の地域内訳でもありません。危険度の順位とはいえません。

家族がいる人、同居している人は安心ですか?

家族の有無と、連絡・相談できる関係や実際の対応は別に考えます。同居人がいても孤独を感じることがあります。今回の全国推計は一人暮らしの自宅死亡を基礎にしており、同居世帯の事例まで網羅していません。

見守り機器があれば十分ですか?

機器の通知に加えて、誰が通知を受け、応答を確かめ、必要なときにどう対応するかを相談しましょう。本人の同意、情報共有、入室の条件、費用、夜間休日の対応範囲も確認します。死亡予防や救命を保証するものではありません。

住み替えや売却をしないと、備えられませんか?

今の住まいで連絡や生活支援を足す方法もあります。管理負担、移動、費用、利用できる支援と本人の希望を確認して比較します。転居や売却だけを唯一の解決策にする必要はありません。

一人暮らしの住まいと、これからの備えを相談する。

住み続けるか、住み替えるか、管理や費用をどうするか。本人の希望を聴きながら、住まいの状況と選択肢を整理します。気になっていることをお聞かせください。