住み替えを考える、ご本人とご家族へ
サ高住なら、
ずっと安心?
「見守り付き」の住まいを、
費用と支援の範囲から選ぶ。
サービス付き高齢者向け住宅は、老後の暮らしの選択肢のひとつ。けれど「サービス付き」という名前だけでは、介護も医療も、月々の支払いも分かりません。
制度・資料確認:2026年10月18日
終活専門不動産|住まい選びの解説ガイド
掲載写真はAI生成のイメージです。実在の住宅・入居者を紹介するものではありません。
01必須は、安否確認と生活相談。介護・看護の体制は別に確認。
02比べるのは、毎月の支払総額。家賃だけで予算を決めない。
03今と、支援が増えた後を考える。入院・認知症・退去の条件まで。
01 / BASIC KNOWLEDGE
サ高住とは、
暮らしを支えるサービスのある住まい。
正式名称は「サービス付き高齢者向け住宅」。高齢者住まい法に基づく登録制度で、バリアフリーや住戸の広さ、安否確認・生活相談、契約などに基準があります。
登録を行うのは都道府県・政令市・中核市などです。登録があることと、必要な介護・医療を十分に受けられることは、別々に確かめましょう。立地、日々の自由度、スタッフ体制、料金は住宅ごとに異なります。
誰が入居できる?
原則、60歳以上の人、または60歳未満でも要介護・要支援認定を受けている人が対象です。自立の人も要介護の人も、住宅の受入条件に合えば候補になります。
同居できる人は、配偶者、60歳以上の親族、要介護・要支援認定を受けた60歳未満の親族、特別な事情により自治体が認める人など。成人した子が誰でも同居できるわけではありません。
実際の入居審査・受入条件は個別に確認。2025年10月から一定の要件による目的外使用の承認制度もありますが、通常の年齢条件が一律に撤廃されたわけではありません。
部屋と設備の基本は?
専用部分の面積は原則25㎡以上。十分な広さの共同利用部分がある場合は18㎡以上という例外があります。
各戸に台所・水洗便所・収納・洗面・浴室を備えるのが原則。共用部分で同等以上の環境が確保される場合、台所・収納・浴室は各戸にない住宅もあります。
自治体独自の基準もあります。面積の数字だけでなく、車椅子の向きを変えられるか、トイレや浴室で必要な介助ができるかを本人の動作で確認しましょう。
出典:国土交通省・制度案内、公式登録マニュアル(2026年7月版)、公式パンフレット、目的外使用の承認制度
02 / SERVICE MAP
「付いている支援」を、
4つに分けて確認する。
食事、入浴の介助、掃除、通院の付き添い。名前から想像するサービスと、実際の契約内容に差が生まれやすい部分です。
住まいの基盤居室・バリアフリー
専用の住空間と共用設備。自炊・外出・来客のルールや、居室への立入り条件も確認。
登録制度の必須サービス安否確認・生活相談
暮らしの状況を把握し、生活の相談を受ける支援。確認の方法・頻度、相談時間は書面で確認。
指定・契約・利用内容による介護・生活の手助け
排せつ・入浴・食事の介助、清掃や買い物など。別契約・別料金の場合があります。
住宅ごとに体制が異なる看護・医療との連携
訪問診療・訪問看護・通院・緊急時対応。連携医療機関があるだけで、常時診療できるとは限りません。
最初に聞きたいのは「特定施設の指定はありますか?」
多くのサ高住では、必要な介護を外部事業所と別途契約して利用します。一方、特定施設入居者生活介護等の指定を受け、住まい側が介護を提供するサ高住もあります。介護を提供する仕組みと費用の計算方法が異なるため、指定の有無・正式名称・契約相手を確認しましょう。外部サービス利用型など、指定にも方式の違いがあります。
出典:国土交通省・サ高住におけるサービス、厚生労働省・有料老人ホーム設置運営標準指導指針
03 / MONEY
月額料金、その金額で
暮らせますか?
広告の「月額」が何を含むのか。まずは、住まい・生活・介護・医療の支払いを足し合わせます。
住まいの費用家賃 + 共益費 + 基本サービス料
暮らしの費用食費 + 光熱費 + 日用品・生活支援
必要な支援の費用介護の自己負担 + 医療費・薬代など
料金の名称や含まれる範囲は住宅により違います。食事や介護を提供する相手が住宅の運営会社と別なら、請求も分かれることがあります。家賃等と重複して数えないよう、料金表に印を付けて整理しましょう。
入力した項目の合計/月
入力していない費用・初期費用・将来の料金改定は含みません。税の扱いと課金単位も料金表で確認してください。
入力は送信・自動保存されません。再読込すると初期値に戻ります。
介護保険の1〜3割は、何にかかる?
介護保険の対象サービスは原則1割、一定以上の所得がある人は2割または3割を負担します。家賃や食費まで1〜3割になる仕組みではありません。
支給限度額がある居宅サービスでは、限度額を超えた分は全額自己負担です。要介護度・利用内容・地域・特定施設の方式などで費用が変わるため、ケアマネジャー等に本人の条件で試算してもらいましょう。
初期費用と、不在中の費用も別に
敷金、家賃等の前払金、引っ越し、家具・家電、契約先ごとの保証等の費用を確認。「入居金0円」でも初期費用がなくなるとは限りません。
入院中もかかる費用、食事を止める申出期限、サービスの休止・返金、退去時の精算も書面で確認します。入院したら全額無料、利用しなければ全額返金とは一律に考えないことが大切です。
出典:公式・高齢者向け住宅の費用とサービス(料金構成を参照)、厚生労働省・サービスにかかる利用料。掲載資料の過去の料金例は現在の相場として用いていません。
04 / COMPARE
老人ホームと、どう違う?
制度名だけで候補を決めず、介護の提供方法と、本人に必要な支援が合うかを比べましょう。サ高住と有料老人ホームは重なる場合があります。次の分類は、完全に別々の箱ではありません。
代表的な住まい・施設の比較。受入条件・料金・医療対応は個別に確認。| 種類 | 介護・支援の仕組み | 費用と選ぶ際の視点 |
サービス付き 高齢者向け住宅 | 登録住宅。必須は安否確認・生活相談。通常は外部介護と契約。特定施設指定がある住宅は方式が異なります。 | 家賃等に、食事・介護・医療等を加えて確認。生活の自由度と必要な支援を両立できるか。 |
住宅型 有料老人ホーム | 生活支援等を提供。介護が必要になった場合は、本人の選択により外部の訪問介護等を利用しながら居室で暮らす類型。特定施設指定はありません。 | 住まい・生活支援の費用と介護費を整理。提供する支援の内容、外部サービスの選択を確認。 |
介護付き 有料老人ホーム | 特定施設入居者生活介護等の指定を受け、包括的に介護保険サービスを提供。指定の方式も確認。 | 住まいの費用と介護保険自己負担、保険外費用を確認。医療・認知症・看取りへの対応は別に確認。 |
特別養護 老人ホーム | 常時介護が必要で在宅生活が難しい人の介護保険施設。新規入所は原則要介護3以上。1〜2は特例があります。 | 施設サービス費のほか居住費・食費等。所得等による軽減、入所の優先判断や待機状況を確認。 |
出典:厚生労働省・高齢者向け住まいの違い、有料老人ホームに該当するサ高住、特別養護老人ホーム
05 / EVERYDAY LIFE
良さも、気になることも。
本人の暮らしに置き換えて。
期待できるメリット
- 生活の変化を相談できる。一人暮らしでの不安を、安否確認や相談につなげやすくなります。
- 体に合った住まいを選べる。段差や動線の負担を減らしやすい住まいです。
- 自分の暮らしを保つ選択肢。外出・自炊・来客などは住宅のルールを確かめて選べます。
- 支援を組み合わせられる。必要な食事や介護を利用できる住宅があります。提供範囲は確認が必要です。
先に知りたいデメリット・注意点
- サービスの差が大きい。同じ「サ高住」でも夜間の人員や介護体制は異なります。
- 支払いが複数に分かれやすい。必要な支援が増えると総額も変わる場合があります。
- 住み慣れた環境が変わる。人間関係、食事、音、外出のしやすさが合うか見学を。
- 将来の対応には限りがある。医療処置や認知症の進行などで支援の再調整や転居の検討が必要になることもあります。
家族の安心と、本人の希望は同じとは限りません。「何を手伝ってほしいか」と「続けたいこと」を本人の言葉で整理して、できるだけ一緒に見学しましょう。
06 / CARE & NIGHT
「24時間対応」の、
その先を聞いてください。
24時間電話がつながる。職員が館内にいる。介助を受けられる。看護師がいる。これらは、それぞれ違う体制です。
コールを押す誰が受信する?館内の職員、近隣拠点、外部のコールセンターなど。
状況を確かめる誰が来て、何ができる?駆け付けの方法、介助できる範囲、費用、想定時間。
必要な支援につなぐ医療・家族へどう連絡?緊急時の判断と連絡の手順、夜間・休日の対応。
安否確認・生活相談の人員は原則、夜間以外に同一敷地・隣接地・近接地等に常駐します。ただし2022年改正により、入居者の状態に支障がないこと、全員の事前承諾、毎日1回以上の状況把握、各戸の緊急通報設備等を満たす場合には非常駐とする例外があります。「日中は必ず館内にいる」とも言い切れません。
夜間の排せつ介助、転倒時の対応、認知症の症状、必要な医療処置を具体的に伝え、受入可否と支援体制を確認します。看取りは、対応実績だけでなく条件や限界、本人・家族の意思確認、医師との連携まで尋ねましょう。
出典:国土交通省・2022年改正通知(3〜4頁)、公式・運営情報の確認項目。常駐の例外は上記以外にも詳細条件があり、個別住宅の登録内容を確認してください。
07 / CONTRACT
契約前に、
5つの書面を横に並べる。
契約には賃貸借方式と利用権方式があります。名称だけで判断せず、住まい・基本サービス・食事・介護それぞれの契約先、支払先、解約条件を照合しましょう。文書の名称は住宅の類型で異なります。
登録情報・運営情報
公式検索で登録番号、面積、料金、サービス、運営状況を確認。広告や見学時の説明と違う点は質問します。
入居契約書と説明書類
専用部分、契約方式、期間、入居・退去条件、費用改定、苦情窓口を確認。重要事項説明書等がある場合も一緒に持ち帰ります。
料金表とサービス一覧
含まれるもの・別料金・必須・選択を区別。通院同行、配膳、夜間の追加対応など、必要な支援の単価と課金単位を確認します。
介護・医療の利用に関する書類
外部介護型では、本人がケアマネジャーや事業所を選ぶことが基本です。併設事業所の利用を条件とする説明があれば、理由と選択肢を確認。現在のサービスを継続できるかも相談します。
返還・退去・死亡後の対応
前払金、敷金、原状回復、荷物の引取り、身元保証・緊急連絡先の役割を確認。死亡後の対応を任せる契約は、内容・費用・権限を個別に確かめます。
前払金の返還を確認
登録基準上、受領できるのは敷金、家賃・サービスの対価です。家賃等の前払金がある場合は、算定根拠・返還方法・保全措置を確認。入居後3か月以内の解除や死亡による契約終了では、利用日数分の家賃等を除いて返還するルールがあります。無条件の全額返金ではありません。
長期入院や介護度の変化は?
長期入院等だけを理由とする事業者の一方的な解約を認めないなど、居住の安定が図られた契約が必要です。ただし、どんな病状でも生涯住める保証ではありません。対応できない状態、協議・転居支援の手順、費用を確認しましょう。
入居時は室内の状態を写真や確認書で残します。賃貸借の通常損耗・経年変化は原則貸主側の負担ですが、契約形式・特約の有効性・故意過失等によって扱いが変わるため、退去費用の内訳と根拠を確認してください。
出典:公式パンフレット・契約基準、厚生労働省・介護サービス利用の確認ポイント、国土交通省・原状回復のQ&A
08 / THINK ABOUT YOUR LIFE
わが家なら、
何を確かめる?
以下は検討の視点を示す架空の例です。実際の入居者・相談事例ではありません。
CASE 01一人暮らしは続けたい。
でも、何かあった時が不安。
日々の安否確認と相談を希望する人。外出・自炊・来客、確認される頻度や方法が本人の暮らしに合うかを確認。自宅のバリアフリー改修や在宅支援との比較もしてみましょう。
CASE 02今のデイサービスを、
引っ越しても続けたい。
外部介護を利用する人。送迎範囲、ケアマネジャー、事業所の選択、必要な時間帯の介助を確認。住まいの料金とケアプランを合わせた総額で比較します。
CASE 03夜間の介助や医療が必要。
住み続けられるだろうか。
本人の状態を具体的に伝え、主治医・看護介護職も交えて体制を確認。看護職の配置、夜間の対応、対応できなくなった時の支援を確かめ、他の施設類型も検討します。
09 / HOW TO CHOOSE
住まい選びは、
本人の希望から始める。
見学・相談のAI生成イメージ。実在の職員や相談風景ではありません。- 希望と困りごとを整理続けたいこと、今必要な手助け、将来不安なことを言葉に。
- 本人の条件で資金を確認年金等の収入、預貯金、初期費用、支援が増えた場合の月額を整理。
- 公式情報で候補を絞る登録情報・運営情報を読み、立地と必要な支援で比較。
- 現地で暮らしを確かめる本人と見学し、食事・音・におい・動線・職員の対応を確認。体験入居の有無も質問。
- 書面を持ち帰り、相談家族や支援者と不明点を解消してから契約。今の住まいの扱いも合わせて検討。
検索情報は更新時点のものです。空室、最新料金、受入可否は事業者へ照会してください。掲載実績は今後の受入れを保証するものではありません。
11 / FAQ
よくある疑問を、
入居前にほどく。
自立していても入居できますか?
年齢等の原則的な資格を満たし、住宅の受入条件に合えば候補になります。要介護者のみ等に対象を限定する住宅もあります。本人の状態を伝えて確認してください。
要介護になったら退去しなければいけませんか?
要介護になったという理由だけで必ず退去する制度ではありません。ただし必要な支援を確保できるかは住宅ごとに違います。体調変化時の協議、利用できる介護・医療、対応できない状態を契約前に確認しましょう。
24時間スタッフや看護師がいますか?
全住宅に共通する体制ではありません。常駐する場所・時間帯・人数・職種、緊急通報後の対応を確認してください。電話がつながる体制と、館内で介助を受けられる体制は異なります。
食事やお風呂は部屋にありますか?
食事の提供・選択制は住宅ごとに異なります。住戸の台所・浴室は、条件を満たす共用設備に置き換わる場合があります。入浴可能な時間、介助が必要な場合の利用方法・料金も見学で確認を。
夫婦で入居できますか?
配偶者と入居できる仕組みですが、二人用住戸の有無、広さ、二人分の料金、支援内容は住宅により違います。片方が入院・退去・死亡した場合の契約と費用も事前に確認してください。
認知症や持病があっても入れますか?
病名だけで一律には判断できません。症状、必要な医療処置、日中・夜間の支援を伝え、主治医やケアマネジャー等も交えて相談します。「応相談」「実績あり」だけで受入れが確約されるわけではありません。
身元保証人や家族がいない場合は?
必要な緊急連絡先や保証、死後の事務等の条件は住宅ごとに確認します。誰に何を頼むのか、費用・権限を分けて整理し、地域包括支援センター等にも相談してください。外部支援サービスの利用は契約内容を十分に確かめましょう。
サ高住の月額相場はいくらですか?
地域、広さ、支援内容、本人の状態で幅があり、家賃だけでは比べられません。このページでは一律の相場を提示せず、同じ費用項目・同じ支援条件で見積りを比べる方法を紹介しています。
説明と請求、退去条件が違うときは?
契約書・料金表・説明の記録をそろえ、まず説明を求めます。制度・登録内容は所在地の登録窓口、契約や料金のトラブルは消費生活センター(消費者ホットライン188)へ。住まい・介護の総合相談には地域包括支援センターも利用できます。
相談先:登録窓口、地域包括支援センター、国民生活センター・有料老人ホーム退去時の注意と188の案内。最後の資料は有料老人ホームの事例で、すべてのサ高住固有の事例ではありません。
12 / YOUR HOME, YOUR CHOICE
住み替えを考える時、
今の自宅はどうしますか。
残す、貸す、売る。
急いで一つに決める前に、これからの暮らしと一緒に。
入居の条件と費用、本人の気持ちが見えてから、自宅の維持管理、荷物、家族の意向、資金計画を整理しましょう。入居後の生活を確かめる時間を持てるかも、検討のひとつです。
終活専門不動産では、住み替えに伴う不動産の活用・売却など、住まいの整理についてご相談いただけます。サ高住の受入可否や介護・医療の判断は、各住宅や医療・介護の専門職に確認してください。
不動産の処分を先に決める必要はありません。相談の際は、ご本人の希望や住み替えの検討状況をお聞かせください。
SOURCES & EDITORIAL NOTE
出典・このガイドについて
国土交通省・厚生労働省・公式情報提供システム・国民生活センターの資料を参照し、2026年10月18日に確認しました。主要な根拠は各節にリンクしています。
一般的な制度と検討方法を解説する記事です。特定の住宅の推薦、受入れ・費用・生涯居住の保証ではありません。個別の契約や医療・介護の判断は、最新の書面と本人の状態に基づいて専門職・各窓口へ確認してください。写真はAI生成、検討例は説明用の創作です。