住まいと、これからの暮らしの相談窓口

原野商法の歴史から、住まいの終活へ

土地の歴史を、家族の備えへ。

「将来は値上がりする」と勧められて買った土地が、使われないまま家族へ引き継がれる。原野商法は、購入したときだけでなく、その後に売却や処分を望む場面でも問題になってきました。1988年の国会では、既に二次被害が論じられています。

このページでは、公的資料から原野商法の歴史をたどり、過去の注意喚起を、いまの終活・相続の確認につなげます。昔の説明や突然の買い取り話だけで判断せず、土地の実情、名義、契約と費用を確かめ、家族と今後の方針を考えましょう。

原野や山林を持つこと自体が、詐欺や無価値を意味するわけではありません。問題になった商法の歴史と、一つひとつの土地の現在の条件を分けて確認することが大切です。

情報確認日:2026年10月8日

終活専門不動産(運営:Well-base)では、土地の管理・活用・売却や、家族への引継ぎに向けた不動産の方針をご相談いただけます。契約トラブルは消費生活センター等へ、犯罪の疑いは警察へ、相続・契約・登記・税務や測量等は対応する専門家へ確認します。売却、引受け、返金、制度利用の結果を保証するものではありません。

土地の地図と資料を確かめるイメージ 抽象的な土地の地図、古い土地資料、現在の確認に使う虫眼鏡を描いています。
土地の地図と資料を確認するイメージです。
土地購入の問題から、売却を持ちかける二次被害へ
国会や公的な注意喚起を、当時の資料として読み解く
相続した土地は、説明よりも名義・現地・契約を確認
01 / 原野商法とは

原野商法とは、何が問題になった商法?

土地の実情と、値上がりの説明がかけ離れた取引

原野商法は、将来の値上がりがほとんど見込めないような土地を、開発等で値上がりするかのように説明して販売する手口として社会問題になりました。「別荘地になる」「駅ができて便利になる」といった期待を持たせる説明も、公的資料に紹介されています。

土地を買うことや、山林を所有することを一律に指す言葉ではありません。原野・山林という地目や場所だけで、過去の契約が詐欺だったと決めつけたり、現在の価値を判断したりすることはできません。

参考:国民生活センター・2018年の報告書、原野商法の説明、京都府「昔買った土地を売らないかといわれて」。

値上がりへの期待から、遠くの土地も購入の対象になった

京都府の公的な解説は、1970年頃から社会問題になり、1980年代後半には警察による摘発が相次いだと説明しています。また、1988年の国会では、議員が列島改造ブームと1972~1977年頃の原野取引に言及しました。

こうした資料から、原野商法をバブル期だけの短い出来事として捉えないことができます。ただし、始まった年や原因を一つに決めるものではありません。個々の販売の時期、説明、契約の内容は異なります。

参考:京都府の歴史説明、1988年5月18日の参議院会議録・発言105。

土地が残ることで、問題も長く引き継がれた

買った後に使われなかった土地でも、所有関係や書類は残ります。購入した人が高齢になり、管理や売却を考える場合もあれば、家族が相続して初めて土地の存在や経緯を知る場合もあります。

昔の広告、開発の説明、購入金額と、現在その土地を利用・売却できる条件は別に確認します。買った人を責めたり、説明を覚えていないことだけで整理を止めたりせず、残っている資料から状況を把握します。

02 / 歴史をたどる年表

公的資料からたどる、原野商法の歴史年表

購入時の問題から、売却時・相続後の問題へ

公的資料からたどる、原野商法と二次被害の歴史

時期・公表日当時の動き・公的資料歴史から読み取るポイント
1970年頃京都府の解説が、原野商法が社会問題になった時期として紹介将来の開発や値上がりへの期待を利用した販売が問題になった
1980年代後半京都府の解説が、警察による摘発が相次いだと紹介土地販売をめぐる問題が刑事事件としても扱われた
1988年5月18日参議院・土地問題等に関する特別委員会で二次被害を議論売却名目の出資・測量費、別の土地との抱き合わせ等が既に説明された
2006年7月6日国民生活センターが原野商法の二次被害について注意喚起購入後の売却・処分をめぐる問題が継続していた
2013年8月1日・2014年11月7日国民生活センターが二次被害について繰り返し注意喚起当時の相談動向を踏まえた情報提供が続いた
2018年1月25日国民生活センターが二次被害の深刻化と手口を報告売却と同時に別の土地を購入させる契約等にも注意が示された
2023年7月25日国民生活センターの見守り情報が、売却名目の金銭請求に注意喚起高齢期の処分希望や、家族へ負担を残したくない思いにも関わる問題
2025年6月20日政府広報が、二次被害の手口と予防策を案内過去の土地購入から時間がたっても、売却時の確認を続けることが必要
歴史の説明と、国会の会議日・注意喚起の公表日を並べています。個々の被害の発生日や、二次被害が初めて起きた年を確定する年表ではありません。

出典:京都府の解説、1988年の参議院会議録、国民生活センター・2018年報告書、2023年の見守り情報、政府広報・2025年6月20日表示。2006年・2013年・2014年の公表日は、2018年報告書1ページの一覧で確認できます。

年代と公表日を、同じ意味で扱わない

最初の2行は、公的な解説に示された歴史の年代です。1988年は国会の会議日、その後は注意喚起の公表日です。資料が公表された日に、その手口や被害が初めて発生したという意味ではありません。

また、古い報告の「増加」「過去最高」といった表現は、当時の集計対象と時点について述べたものです。この年表だけから、2026年の相談や被害が増えていると判断することはできません。

03 / 1988年の国会から

1988年には、既に二次被害が論じられていた

国会で説明された、売却名目の費用と抱き合わせ

1988年5月18日の参議院会議録では、経済企画庁の説明員が、土地を高く売ると説明して出資金や測量費を受け取り、約束が履行されない等の例を紹介しました。警察庁の説明員も、別の土地を抱き合わせて売りつける事案や、測量費を名目とした二次被害の捜査を説明しています。

出典:第112回国会・参議院「土地問題等に関する特別委員会」第5号、発言106・108。当時の説明を要約したもので、現在の件数や捜査状況を示しているものではありません。

「売ってくれる」という救済の説明も、確認が必要だった

購入時には値上がりを期待させ、後には売却や資金回収の見通しを示して契約を促す。対象となる人の望みが変わる場面でも、取引の実態を確認する必要があったことが、会議録から分かります。

この記録は、二次被害が最近になって始まったものではないことを示します。一方、1988年を二次被害の初発年とすることや、全ての手口がこの年に完成したとすることはできません。

現在の終活にもつながる、土地を整理したいという希望

終活で土地を整理したいと思うことは、自然な希望です。家族の手間や費用を考え、売却や別の活用を調べることにも意味があります。その気持ちと、届いた提案が適切な契約かどうかは、分けて確認しましょう。

「この機会を逃すと売れない」「家族に残す前に急いで手続きを」と言われても、土地の条件と契約全体を調べる時間を取ります。希望を否定するのではなく、判断に必要な情報を確かめることが備えになります。

04 / 繰り返された注意喚起

2000年代から2025年まで、注意喚起は続いた

2006年、2013年、2014年の注意喚起

国民生活センターの2018年報告書には、それ以前の注意喚起が記載されています。2006年に続き、2013年・2014年も二次被害を取り上げており、土地の売却を持ちかけるトラブルが長く相談されていたことを確認できます。

参考:2018年報告書1ページ・過去の注意喚起。ここでは、それぞれの発表時点を歴史として紹介し、当時の相談件数を現在の被害数として使っていません。

2018年は、別の土地の購入が組み込まれる契約も紹介

2018年の報告では、原野等の売却話と同時に、新たな原野等を購入させ、差額を支払わせる契約等が紹介されました。売却の話だと思っていても、自分が別の土地を買う内容が含まれていないか、契約全体を確認する必要があります。

2023年は、子や孫に負担を残したくない人の相談例

2023年7月25日の見守り情報では、昔購入した山林を売りたいと考えた高齢者が、売却を勧める連絡を受け、手数料を先に支払った後に連絡が取れなくなったという相談例が紹介されています。子や孫に迷惑をかけたくないという思いも記載されています。

参考:国民生活センター「土地売却のため? 金銭を請求されたら要注意」。公表された相談例で、当社の実績でも、全ての取引への司法判断でもありません。

2025年にも、政府広報が予防策を紹介

政府広報の現行記事も、二次被害の手口と予防策を紹介しています。古い報告の増加という表現を、そのまま現在の傾向へ置き換えず、発表時点と対象を確かめます。

参考:政府広報「原野商法の二次被害」2025年6月20日表示。

契約の言葉ではなく、何をする契約かを確かめる

届く提案の例確認するポイント
高く買い取る、買いたい人がいる誰が買うのか、対象の土地、条件、代金を受け取る時期
売るために費用が必要何の作業か、必要性、依頼先、金額、支払時期、成果物
税金対策や別の土地の扱いが必要別の購入契約が含まれないか、負担の全体と専門家への確認
過去の管理費等を請求する契約・作業・金額の根拠、請求元と、対応が必要な書面か

この表は、公的な注意喚起を踏まえた当社の確認例です。測量、広告、仲介、管理等の正当な費用が必要な取引まで、一律に詐欺と呼ぶものではありません。名前がもっともらしいかではなく、具体的な必要性と契約・請求の根拠を確かめます。

05 / 相続した土地の備え

昔買った土地、相続した山林を確かめる

最初は、土地の所在と所有関係を把握する

昔の契約書、登記の資料、税金や管理の資料等を集め、所在地・地番、面積、名義、共有、現在の使われ方を整理します。売却を持ちかけた業者の説明だけに頼らず、土地所在地の自治体や、地域の不動産の相談先等へ確認します。

所有者が亡くなっている、名義が祖父母のまま、家族で共有している等の場合は、相続や登記の状況も確認します。誰が手続きできるか、関係者の意向は何かを整理してから、不動産の方針を考えます。

地目、昔の購入額、税金の資料だけでは決まらない

登記の地目が山林・原野だからという理由だけで、詐欺、無価値、処分できないと決めることはできません。反対に、昔高額で買った、税金の評価があるというだけで、同じ金額で売却できるわけでもありません。

現地への道、敷地の範囲や境界、地形、利用上の制限、管理の条件、地域の需要等を個別に調べます。昔の開発予定が現在どう扱われているかも、説明書の記載だけでなく担当窓口で確認します。危険な斜面や場所不明の土地へ、無理に一人で入らないようにします。

土地のことを知っている相手でも、契約は別に確認する

土地の所在地や所有者の情報を知っていることだけでは、正規の依頼先であると確認できません。登記には公開される情報もあり、名簿等の情報が問題になる場合もありますが、一つの連絡について情報の出所を断定することはできません。

相手の名称、既に交わした契約、依頼した覚えのある作業、請求の根拠を確認します。免許等が示されていても、契約内容を読む代わりにはなりません。

参考:法務省「不動産登記のABC」、国民生活センター・2018年の注意喚起。

国庫帰属や相続放棄も、条件と意味が違う

相続土地国庫帰属制度には、相続等で取得したこと、土地の条件、審査、費用等があります。原野商法に関係する土地という理由だけで対象外になるわけではありませんが、山林なら必ず引き取られる制度でもありません。

相続放棄は、特定の不要な土地だけを選んで手放す手続きではなく、相続の権利・義務をどう扱うかに関わります。期限等もあるため、財産全体の状況を確認し、対応する法律の専門家や家庭裁判所等へ早めに相談します。

制度の詳細は、法務省の相続土地国庫帰属制度Q&A、裁判所の相続放棄の案内で確認してください。当社の解説:相続土地国庫帰属制度/相続放棄手続き。

06 / 確認の6ステップ

歴史を、家族の備えにつなげる6つの手順

以下は当社による整理手順です。土地を売却できることや、過去の支払いを取り戻せることを保証するものではありません。

  1. 届いた提案へ、その場で答えない

    突然の買い取りや売却の連絡、先払い、別の土地の購入等を持ちかけられたら、契約や支払いを急がず確認します。家族へ相談してよいことを平常時から共有し、本人が連絡の内容を話しやすいようにします。

  2. 土地と、過去の契約の資料を集める

    所在地、名義、昔の契約書、管理や税金等の資料を分けて整理します。分からない点は空欄のまま記録し、連絡してきた相手の資料と、以前から持っている資料を区別します。

  3. 現地と地域の窓口から、現在の条件を確認する

    道、地形、境界、利用の条件、管理の状況等を確認します。現地へ安全に行けない場合は、地域の相談先や専門家へ確認の方法を相談します。昔の広告や購入額を現在の見通しに置き換えないようにします。

  4. 名義・相続・契約の権限を確かめる

    所有者、共有者、相続の関係者と意向を整理します。法律・登記上の判断や、本人に代わって手続きする権限は専門家へ確認します。家族が土地を知っていることと、売却等を決められることは別に考えます。

  5. 契約全体と、費用・成果・相手を確認する

    自分が売る土地と、買う土地があるか、何の作業を頼み、いついくら払うか、売れなかったときにどうなるかを確認します。説明と書面が違う、請求の根拠が不明等の場合は、契約を進める前に消費生活センター等へ相談します。

  6. 選択肢と、今後の管理・引継ぎを整理する

    保有、管理、活用、売却、条件に合う制度等を比較し、家族へ資料と連絡先を残します。まだ方針が決まらなくても、土地の把握と管理の確認は進められます。契約トラブルや期限のある手続きは、方針整理とは別に早く相談します。

07 / ご相談の前に

よくある質問

親が原野や山林を持っていたら、原野商法の被害ですか?

土地の種類だけでは分かりません。購入の説明、契約、価格、当時と現在の状況を確認します。山林の正当な所有・利用・取引もあります。現在の土地の条件と、過去の契約に問題があったかを分けて相談します。

二次被害は、2010年代に始まったものですか?

1988年の国会で、既に二次被害の内容や捜査について説明されています。ただし、この年を初発年とするものではありません。年表は、問題が長く取り上げられてきた経緯を、公的資料で確認するものです。

測量費や広告費を請求されたら、全て詐欺ですか?

正当な作業や契約の費用もあります。何のための作業か、本当に必要か、相手、金額、成果、支払い条件を確認します。突然の売却話に伴う説明の不明な請求や、契約を急がせる提案は、そのまま進めず相談します。

宅地建物取引業の免許があれば、信用してよいですか?

免許だけで、個々の説明や契約の適切さが保証されるわけではありません。連絡先、取引の内容、誰が何を買うか、費用や支払いを確認します。国民生活センターの注意喚起でも、免許だけで安易に信用しないよう案内されています。

昔の購入額や税金の評価と同じ価格で、土地を売れますか?

それだけでは判断できません。現在の取引の見通しは、地域の需要、現地、利用や権利等の条件によって変わります。過去の金額を前提に売れると考えず、現在の情報を地域の相談先等で確認します。

相続した土地は、国庫帰属や相続放棄で必ず手放せますか?

一律にはいえません。国庫帰属は要件、審査、費用等があり、相続放棄は特定の土地だけの処分とは違います。財産全体と個別の条件を確認し、対応する窓口へ相談します。民間の引受けサービスも、条件や契約の内容を確認します。

既に費用を支払い、相手と連絡が取れません。どうすればよいですか?

契約書、勧誘の資料、連絡の履歴、支払いの記録等を保管し、消費生活センターや、犯罪が疑われる場合は警察へ早めに相談します。追加でお金を払えば取り戻せる等の新たな提案にも、そのまま応じないようにします。返金は個別の確認が必要です。

家族へ負担を残したくありません。何から始めるとよいですか?

まず、土地の所在地、名義、使われ方、費用、資料の場所を家族と共有します。急に処分を決める必要はありませんが、期限のある相続等の手続きは別に確認します。終活専門不動産では、現状を整理し、管理・活用・売却等の方針をご相談いただけます。

08 / 相談先と当社の役割

歴史を知り、相続と土地の相談へ

困りごとごとに、相談先の役割を分ける

相談したい内容主な確認・相談先
勧誘、契約、支払い、返金等のトラブル消費者ホットライン188、地域の消費生活センター、対応する法律の専門家
詐欺等の犯罪が疑われる警察署、警察相談専用電話 #9110。緊急の事件等は110番
相続、共有、契約、登記、税務等法務局、家庭裁判所、弁護士・司法書士・税理士等、内容に合う専門家
現地、境界・測量、管理、利用・売却の条件土地所在地の自治体、測量等の専門家、地域の不動産の相談先

「長年持った土地をどうするか」と、「届いた請求や契約にどう対応するか」は、並行して相談する場合があります。特に、裁判所からの書面等を受け取ったときは、単なる勧誘と同じ扱いで放置せず、期限と対応を確認します。

参考:裁判所「支払督促」。

終活専門不動産では、土地の方針を整理します

昔買った土地や相続した山林について、分かる範囲の所在地、名義、使われ方、資料、ご本人とご家族の希望をお聞かせください。管理、活用、売却や引継ぎについて、確認が必要な条件と相談先を整理します。

過去の購入を責めたり、どの土地も無価値だと決めたりせず、現在の条件を確かめて進めます。法律上の判断、犯罪の捜査、返金や制度利用の可否は対応する窓口へ確認し、土地の売却・処分を確約しません。

土地のこれからと、家族への備えを相談する

お問い合わせフォーム / 電話:03-6416-9057(9:00〜18:00)

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終活専門不動産(運営:Well-base)では、土地の管理・活用・売却や、家族への引継ぎに向けた不動産の方針をご相談いただけます。契約トラブルは消費生活センター等へ、犯罪の疑いは警察へ、相続・契約・登記・税務や測量等は対応する専門家へ確認します。売却、引受け、返金、制度利用の結果を保証するものではありません。

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営業時間 9:00〜18:00

土地の所在地や名義、昔の資料、現在分かっていることとご希望を、分かる範囲でお聞かせください。不審な勧誘や契約、権利・登記等の判断は、内容に合う公的窓口や専門家へ確認しながら整理します。